富裕層について書かれたものの多くは、外側からの観察です。統計、税制、市場規模。それらは正確ですが、彼らが朝何時に起き、子どもに何を言い、なぜ地味な車を選ぶのかは説明してくれません。
私は執事です。2008年から18年間、資産家・企業経営者・著名人のご自宅に入り、日常の一部始終に立ち会ってきました。ここに書いてあることは、すべてその現場での一次的な観察にもとづいています。
このページは、当サイトの富裕層に関する論考をまとめた入口です。まず読んでいただきたい5本から順にご案内します。
まず読んでいただきたい5本
この5本で、富裕層の全体像がつかめる構成にしてあります。
1. 富裕層と超富裕層は、何が違うのか
違いは資産額ではありません。意思決定の主語が「私」か「一族」かです。時間・お金・住まい・家族・信頼の5領域から、両者を分ける本当の境界線を書きました。記事を読む →
2. 富裕層に「売る」のではなく、選ばれる
富裕層は感情で決め、論理はあとから足されます。高級ブランド企業向けの研修でお話ししている、選ばれる担当者の条件をまとめました。記事を読む →
3. 富裕層ビジネスの原理
「最高のサービス」は届きません。最高は人によって違うからです。「一人分の最高」という原理と、そこから生まれる紹介の連鎖について。記事を読む →
4. 富裕層は、なぜ予定を「空ける」のか
私たちは予定を埋め、彼らは予定を空けます。唯一買い戻せない資産である時間を、どう扱っているか。記事を読む →
5. 10億・100億・1000億で、答えはどう変わるか
富裕層は一枚岩ではありません。守る・託す・残すという三段階で、所有感覚・時間軸・孤独・人格がどう変質するかを体系化しました。記事を読む →
富裕層の思考と価値観
お金の使い方、時間の捉え方、孤独との向き合い方。数字には表れない部分を扱った記事です。
富裕層に「売る」側の方へ ― 富裕層ビジネス
富裕層を顧客とする商売は、一般の商売と原理が違います。数ではなく深さで回り、価格で勝負できず、感情が論理に先行する。営業・接客・サービスの実務については、富裕層ビジネス ― 富裕層に選ばれる営業・接客・サービスの原則にまとめました。
富裕層に選ばれるために
富裕層を顧客に持つ方に向けた、実務の記事です。
資産を守るという仕事
執事が担う、資産防衛と危機管理の側面です。
そのほかの富裕層論
- 執事を雇う「本物の超富裕層」へと到達する3つの経路
- 富裕層は、フェラーリではなくアルファードを選ぶのか
- 執事が見た富裕層流のリーダーが実践する「問いかけ」のマネジメント
- 企業創業家とは何か
- 企業創業家の後継者教育において「学業成績」が重視される本当の理由
- 海外の富裕層が驚く日本人執事の至高のおもてなしとは?
- おもてなし ・ ホスピタリティの哲学 | 世界の大富豪をも感動させる「おもてなし」
- ミリアルリゾートホテルズにて「富裕層向けのおもてなし」講演
新井直之が用いている独自の概念
現場の観察から、名前をつけて整理したものです。
- 一族主語|意思決定の主体を自分個人ではなく、先代から次代までを含む一族として考える状態。
- 空白予約|予定を入れないことを先に決め、その時間を他者に譲らないこと。
- 地味の配当|目立たないことによって受け取り続ける、交渉力・安全・信頼の利益。
- 資産と時間のエレベーター|資産が増えるほど視座が上がり、見通せる未来が遠くなっていく構造。
- 一人分の最高|万人にとっての最上級ではなく、その方ひとりにだけ最適化された状態。
- 身内紹介|商品ではなく、自分が受け取った感情を、身内を紹介するように手渡す行為。
- 変質点|資産が一定規模を超えたとき、所有感覚・時間軸・孤独・人格の質が別物へ変わる境目。
- 受取人の交代|富の受け取り手が、自分から一族へ、さらに歴史や社会へと移っていく過程。
講演・研修・取材について
ここに書いた内容は、金融機関、不動産、保険、自動車、宝飾、百貨店など、富裕層のお客様を担当される部門向けの講演・研修でお話ししているものです。講演は90分から、研修は半日・一日での設計にも対応しています。
メディアからの取材も承っております。これまでの掲載・出演実績はこちら。
執筆者
新井直之(あらい・なおゆき)|執事/富裕層ホスピタリティ専門家。日本バトラー&コンシェルジュ株式会社 代表取締役社長、一般社団法人 日本執事協会 代表理事。フォーブス世界長者番付に名を連ねる大富豪をはじめ、国内外の超富裕層に執事として仕えてきました。著書累計50万部超。プロフィール詳細