おもてなし ・ ホスピタリティの哲学
おもてなしのできる人に生まれ変わる方法がございます
4つのタイプを見て「自分は友好派じゃないから、おもてなしなんて無理」と、あきらめる必要はありません。
「生まれながら」におもてなしができなくても、おもてなしができる人に変わることが可能です。
というのも、私自身、もともと「友好派」ではなかったからです。
むしろ、若いころは、サーヴィス精神に乏しくて、自分の主張を押し通すような性格でした。
タイプでいうと、「現実派」でしょうか。
ですから、執事業を始めた当初は、生まれながらのサーヴィスマインドを身につけた人が、うらやましくて仕方なかったものです。
そんな「生まれながらに」ではなかった私ですが、いまでは「資産50億円以上のVIPにのみに仕える執事」として究極のサーヴィスマインドを持てるまでに変わることができました。
失敗や試行錯誤を繰り返しながら、一つひとつ学んで身につけてきたのです。
繰り返しますが、「生まれなから」でも「友好派」でなくても、「おもてなし上手」にはなれるのです。
では、どうすればよいか。
ズバリ「友好派」に生まれ変わることです。
じつは人のタイプというのは、意識すれば変われるのです。
友好派になるためにもっとも実行しやすいのは、一日ひとつでよいので、他人から「ありがとう」といわれることをやることです。
要は一日一善です。
少々ありきたりにも感じる言葉ですが、これは「人に何かを貢献すると喜んでもらえる」ということを、言葉だけでなく、経験的に知るための最良の方法です。
ただ善いことをして「いいことをした」と自己満足するのとはレベルが違います。
感謝されると自分も楽しくなり、気持ちが豊かになっていく。
簡単なようで、毎日積み重ねるのは案外と大変です。
この一日一善の習慣化はとても大切なことですから、後日、詳しく説明します。
不思議なもので、「ありがとう」といわれ続けると、苦痛だったはずの行為が「快感」になっていきます。
「ありがとう」と感謝されることで気分がよくなり、それで自然と「善いこと」を見つけてやるようになるのです。
人から感謝されるようになると、人の役に立ったことがうれしくて、さらに人のために動こうという気持ちになるということです。
続けることで、「人に貢献すると喜んでもらえる」という快感が、自分の中に刷り込まれていくはずです。
「一日一善は難しい」という人は、前にもお伝えしたように「ほめる」ことから始めてみてください。
ほめることは、相手の自己承認欲求につながります。
ほめられたら、たいていの人は「そんなことないよ」と謙遜しますが、内心うれしく感じているものです。
そして、ほめてくれたこと、認めてくれたことに対して「ありがとう」と感謝の言葉が返ってきます。
人をほめて反応があった、ありがとうといってもらえた、相手を喜ばせられた……そう感じることができれば、友好派への入り口に立ったといえるでしょう。
教育の世界には、菊池省三さんという元小学校教諭の方が提唱する「ほめ言葉のシャワー」というメソッドがあります。
学校の朝礼で、一人に対して、クラス全員がその子をほめるというもので、これを実践し続けた結果、学級崩壊していたクラスが正常化したという実績もあるそうです。
「ほめる」ことで、場の雰囲気が柔らかくなり、いい空気が流れ、コミュニケーションもスムーズに図れるということです。
ただ、自分はほめていたつもりでも、相手にきちんと伝わっていない場合もあります。
それでは意味がないので、相手にわかるようにきちんとほめることが大事です。
新井直之Amazon著者ページ https://amzn.to/1wkAvJk
新井直之著作一覧 https://arainaoyuki.com/?page_id=18
新井直之への講演依頼はこちらから
Category おもてなし・ホスピタリティの哲学 . ブログ 2020.09.04