サーヴィスにこだわりを持ちましょう

サーヴィスにこだわりを持ちましょう

 

 

 

 

当社では、執事とメイドの多くが、お客さまの写真を写真立てに入れて机の上に飾っています。

 

ある執事は、お客さま主催の食事会後に撮影した、お客さまとの記念写真を机に飾っています。

 

「どうして、その写真を飾っているんですか」と私が尋ねると、その執事は「この写真を一緒に撮っていただいたとき、『いいお店を紹介してくれて本当にありがとう』と厚い感謝の言葉をいただき、とても感動しました。

 

だからこの写真を見るたびに『今度はもっと喜んでいただけるようにがんばろう』という気持ちが湧くんです」と教えてくれました。

 

そのほかの執事やメイドも、デスクワークの合間に写真を眺めながら、お客さまからかけられた感謝の言葉や、お客さまの喜ぶ顔を思い出すことが仕事の励みになっているといっていました。

 

写真だけでなく、お客さまからプレゼントされたものを大事に持ち歩いている執事やメイドもいます。

 

あるメイドは、お客さまから「担当10周年の記念だよ」とプレゼントされたカシミアのマフラーをとても大事にしていて、どんなに暑い日でも必ずバッグに入れて出かけます。

 

「苦しいときはマフラーを手に取り、『お客さまの厚意に応えて、いいサーヴィスを提供しよう』と決意を新たにしています」と、そのメイドはいいます。

 

このように、お客の写真やプレゼントされたものを身近に置くことは、サーヴィスマインドを高めるために有効です。

 

写真やものがイメージを喚起し、サーヴィス向上のためにどんな働きかけをすればいいのか、より具体的に考えるようになるからです。

 

あらゆる仕事にいえることですが、製品やサーヴィスの付加価値を高めるためには、顧客ニーズを徹底的に検証する必要があります。

 

とくに執事の仕事は、同じレベルのおもてなしをしているだけではお客さまに満足してもらえません。

 

したがって、サーヴィスの内容にこだわり、そのレベル向上に努めることは執事にとっての責務なのです。

 

仕事に就き、失敗を繰り返しながら成長をはじめた執事はそのことに気づき、「どうすればお客さまにもっと喜んでもらえるか」と自問自答するようになります。

 

このように自発的にサーヴィス向上しようとする意識が、お客さまの写真やプレゼントを身近に置いて手に取るという習慣を生み出したのだと私は考えています。

 

「仕事のレベルを上げて、サーヴィスにこだわりたい」という意気込みを持つサーヴィスパーソンなら、その意味をきっと理解できるはずです。

 

ぜひ一度、試してみてほしいと思います。

 

感謝の言葉がやりがいを生み出します

サーヴィスにこだわり、そのレベル向上に努めることは執事の責務だといいましたが、当の執事たちに仕事のプレッシャーに耐えているような思いつめた雰囲気はありません。

 

むしろ、楽しんでいるようにみえるくらい、積極的にお客さまへのサーヴィスに取り組んでいます。

 

積極的な姿勢になれるのは、執事の仕事にやりがいを感じているからです。

 

強調したいのは、執事がもっとももやりがいを感じるのは、お客さまから感謝の言葉をかけてもらったときだということです。

 

人は基本的に、誰かに貢献することや、人の役に立って感謝されることに喜びを感じるものです。

 

そして、いい仕事をして人から感謝される経験を繰り返していると、いつしか自分の仕事に自信を持つようになり、高いモチベーションを維持して付加価値の高い製品やサーヴィスを提供できるようになるのです。

 

当社の執事は高いレベルのおもてなしを提供することでお客さまに感謝され、その感謝を励みにさらなるサーヴィスの向上に努めるという好循環のなかで、生き生きと働いています。

 

だからでしょうか、決して楽ではない執事の仕事ですが、「誇りを持って働いています」と誰もがいってくれます。

 

そんな言葉を聞き、「サーヴィスへのこだわりは、従業員はもちろん、経営者にとっても重要な意味を持つ」と私は考えています。

 

接客業では従業員満足度が高い会社は顧客満足度も高く、しかも職場に満足している従業員は会社に対する忠誠心も高い傾向があるため、経営も順調だという話をよく耳にします。

 

しかし、顧客満足度だけ高い会社が事業を拡大しているという話は聞こえてきません。

 

サーヴィス業を経営する経営者は、このことにもっと注目してほしいと思います。

 

サーヴィスパーソンがやりがいを持って働けると、事業はいい方向に向かいます。

 

サーヴィスパーソン一人ひとりがお客さまを思い、やりがいを持って質の高いサーヴィスを考え提供する。

 

そんな職場づくりを目指してほしいと思います。

Category おもてなしの哲学 . ブログ 2020.09.09

Comments are closed.

Translate »